個人事業主がホームページを作ろうとして制作費用の相場を調べると、金額の幅の広さに戸惑うかもしれません。手元に見積もりがあっても、それが高いのか安いのか、判断がつかないこともあるでしょう。この記事では、相場の目安と、金額が変わる理由、初期費用と月額費用の分け方、見積もりで確かめる点、安すぎる・高すぎる見積もりの見分け方を順にまとめます。読み終えたときに、手元の見積もりを「何が含まれているか」と「総額」で比べられるようになることを目指します。
ホームページ制作費用の相場は、依頼先と作る量で変わる
ホームページ制作費用の相場について、中小企業基盤整備機構が運営する J-Net21 の起業ガイドでは、次の目安が示されています(2020年の掲載)。
- フリーランスによる簡易なサイト:15万円超
- 中小の業者:30〜100万円
- 大手クラスの業者:100万円超
同じページでは、この金額は仕様やページ数、ネット販売の仕組みを入れるかどうかによって異なる、と添えられています。掲載から年数がたっているので、いまの金額そのものではなく、依頼先の規模によって桁が変わるという目安として読んでください。
幅が大きいのは、同じ「ホームページ」でも、作るものの中身が違うからです。見積もりを比べる前に、何によって金額が変わるのかを押さえておきましょう。
金額が変わる5つの要因
制作の金額は、主に次の5つで変わります。

- ページ数:トップページのほかに、サービス紹介や会社概要などを何ページ作るかで、作る手間が変わります。
- デザインの作り方:用意された型(テンプレート)に当てはめるか、一から作るかです(J-Net21 のビジネスQ&Aでも、テンプレートを使う会社とオリジナルのデザインで作る会社を分けて紹介しています)。
- 原稿と写真を誰が用意するか:文章を自分で書いて写真も渡すのか、文章の作成や撮影まで頼むのかで、作業の量が変わります。
- 機能:お問い合わせフォームだけか、予約やネット販売、ほかの業務ツールとの連携まで入れるかです。
- 公開後の対応:公開したら終わりか、更新や不具合への対応まで続けて頼むかです。
見積もりの金額が大きく違うときは、この5つのどこかで、前提が食い違っていることがあります。
初期費用と月額費用を分けて考える
ホームページにかかるお金は、最初に一度払う「初期費用」と、公開したあとに払い続ける「月額費用」に分けて考えると整理しやすくなります。

初期費用は、主に制作の料金です。デザインやページの作成、フォームの設置、スマートフォンでの表示の調整などがここに入ります。
月額費用には、次のようなものがあります。
- サーバー(ホームページのファイルを置く場所)の利用料
- ドメイン(「example.jp」のような住所の部分)の更新料
- 保守の料金(バックアップや、WordPress などを新しくする作業)
- 文章や写真の更新を頼むときの料金
ドメインやサーバーの費用は、年払いのこともあります。比べるときは「初期費用+月額費用×12か月」のように、1年や数年の総額に直して並べると、初期費用が安く月額が高い見積もりと、その逆の見積もりを同じ物差しで見られます。契約の期間が決まっているなら、その年数分で計算してみてください。
もう1つ、ドメインとサーバーを誰の名義で契約するかも確かめておきたい点です。制作した側の名義のままだと、あとで依頼先を変えるときに手間がかかることがあります。名義の確かめ方は、ホームページが更新できないときの確かめ方で紹介しています。保守で何をするのかは、ホームページの運用・保守の記事にまとめています。
見積もりで確かめる6つのこと
個人事業主の場合、社内で相談できる相手がおらず、一人で決めることになりがちです。手元の見積もりを見ながら、次の6つを順に確かめてみてください。

- 「一式」の中身:「制作一式」とだけ書かれていたら、何ページ作るのか、どこまでの作業が入っているのかを聞きましょう。
- 原稿と写真:文章の作成や写真の用意は金額に含まれるのか、それとも自分で用意する前提なのか。
- 修正の回数:デザインや文章の修正は何回まで受けてもらえて、超えたら費用がかかるのか。
- ドメインとサーバーの名義と費用:誰の名義で契約するのか、その費用は見積もりに入っているのかを確認します。
- 公開後のサポートと更新の費用:無償で対応してもらえる期間、その後の月額、文章を1回直してもらうときの料金です。
- 支払い方:月々の支払いが何年も続く契約なら、支払いの総額と途中解約の条件は、特に先に聞いておきたいところです。
聞き方に迷ったら、「一式に含まれる作業と、途中で解約するときの条件を教えてください」と、そのまま伝えてかまいません。J-Net21 のビジネスQ&Aでも、初期費用だけでなく、運用の費用や更新するときの費用も確かめること、候補を3社程度に絞って相見積もりを取ることが勧められています。相見積もりを取るときは、ページ数や機能などの条件を揃えて頼むと、金額の違いの理由が見えやすくなります。
安すぎる見積もり・高すぎる見積もりの見分け方
金額だけを見て、安すぎる、高すぎると決めることはできません。見るべきなのは、金額に対して、中身と条件がつり合っているかです。
安すぎると感じたら、次の点を確かめます。
- 初期費用は安くても、月々の支払いが長く続き、総額では高くなっていないか
- ドメインやサーバーが制作した側の名義で、自分では持てない形になっていないか
- 修正や更新がすべて別料金で、自分では文章を直せない作りになっていないか
反対に高すぎると感じたときは、中身が必要以上に膨らんでいないかを見ます。
- 使う予定のない機能や、いまは要らないページまで入っていないか
- 撮影や原稿の作成など、自分で用意できる作業まで含まれていないか
どちらの場合も、内訳を聞いたときに、それぞれの項目が何のための費用かを説明してもらえるかが目安になります。説明を聞いて、要らない項目を外せば、金額が下がることもあります。
料金を公開している例で、総額を見てみる
ここまでの見方を、当社 Creap Tail が公開している料金で試してみます。金額はどれも税抜です。
制作
- ベーシック 100,000円:トップページとほか2ページ、お問い合わせフォーム、スマホ対応、SSL対応(アドレスが「https」になり、通信が暗号化されます)、WordPress の初期設定、納品後1ヶ月の無償サポート
- スタンダード 180,000円:ベーシックの内容に加え、トップページ以外を5ページ、Googleマップや YouTube の埋め込み、SNS連携、アクセス解析とサーチコンソール(Googleの検索での表示状況を確かめる道具)の設定、簡易的なSEO対策
- プレミアム 300,000円〜:トップページ以外を8ページ〜、SEO対策、MEO対策(Googleマップでの表示対策)
運用・保守(任意)
月10,000円、20,000円、30,000円の3つから選べます。制作だけのご依頼も承っています。オプションとして、ページの追加は1ページ15,000円、MEO運用は月5,000円、MEOの投稿の更新は1回3,000円です。
費用の例
- 制作だけ(ベーシック):100,000円
- スタンダードの制作+保守のベーシック:制作180,000円+月10,000円
- プレミアムの制作(業務ツールとの連携あり)+保守のスタンダード:制作450,000円+月20,000円(連携の内容によって変わります)
2つ目の例を「初期費用+月額費用×12か月」で計算すると、最初の1年は300,000円、5年間では780,000円になります。このように、初期費用と月額費用を合わせて見ると、ほかの見積もりとも比べやすくなります。各プランの詳しい内容は料金プランに載せています。当社は宮城県東松島市を拠点にしており、東松島市(矢本・鳴瀬など)・石巻市と近郊の方とは対面でご相談できます(宮城県東松島市の地域ページ)。補助金を使えるかどうかは「宮城県東松島市・石巻市でホームページに使える補助金は?」にまとめています。
まとめ
ホームページの制作費用の相場は、依頼先の規模と、作るものの中身によって大きく変わります。見積もりを受け取ったら、金額の大小だけで決めず、何が含まれているかと、初期費用と月額費用を合わせた総額で比べましょう。「一式」の中身、原稿と写真、修正の回数、名義、公開後の費用、支払い方の6つを確かめれば、見積もりの妥当さが判断しやすくなります。Creap Tail では、料金を公開したうえで、ページ数やご希望の機能をうかがって総額のお見積もりをお出ししています。手元の見積もりと並べて比べたいときや、何を聞けばよいか迷うときも、お気軽にご相談ください。

コメント